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心臓手術(大動脈縮窄症、動脈管開存症)の手術当日

カピ太郎(兄)は出産して1日でタイトルの「大動脈縮窄症、動脈管開存症」の疑いが持たれた。ちょうど、出産してから1カ月目となる。

場所が心臓だけに心配は尽きなかったが、それよりも元気に保育器に入っている双子の我が子で生命に素晴らしさに感動していた。

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当ブログに辿り着かれた方の中には、同じ症状で心配されているご家庭の方もいらっしゃると思います。

当記事でわかること

大動脈縮窄解除術、動脈管閉鎖術について

手術前に医者から気化されたリスクについて

本記事では、「大動脈縮窄解除術」「動脈管閉鎖術」によって手術を受けた当日の流れについて紹介します。

医者ではないので、あくまで個人の見解として読んでいただければ幸いです

事前に当記事を読む事で、手術前の医者との面談時に質問したい事項をまとめておくと良いです。

手術前には、手術の説明を事前に医者から説明され、リスク等を聞く事になります。

目次

手術前の説明(1時間)

手術当日の2日前。ちょうど、日曜日に執刀医の方(1名)と夫婦、計3名で個室にて手術の説明を受けた。

(後で思ったが、ここでボイスレコーダー等で録音しておけばより良かったかもしれない。正直なところ、心臓ってワードが大きすぎて色々心配になる。)

そもそも、事前説明(小児科)の先生の話では、動脈管縮窄の長さが主要な血管3本を抜けたあたりから細くなっていることから、

心臓を止めて、人工心肺をするような事にはならないと思うと頭出しがあった。手術自体も難易度はそこまで高いものではないと伺っていた。

文章では難しいが、主要な血管3本まで管が細くなると、難易度が上がるみたいだ。

心臓に近い血管の管が細くなていると難易度が上がると思って頂いても良いかもしれません。

それもあってか、事前説明もその程度かなと思いつつ、説明を受けた。

症状の説明としては、心臓の模型を使い且つ心臓の断面の資料で丁寧に説明して頂いた。

動脈管開存病」に至っては、本来であれば生後1日〜2日で閉鎖するらしい。お腹の中にいるときにだけ、開通している血管のようだ。

開通したまま放置すると、血流の影響で心臓に負担をかけてしまうので早めの手術が必要だった。

人間の身体はすごい仕組みになっているんだなって少し感心したのを覚えている。

この血管が開通したまま、つまりは動脈管開存病のままだと、上半身と下半身の血圧差が発生し、様々な合併症が発病するみたいだ。

個人で検索した感じでは、成人まえに生きれない可能性もあるような記事もあったりした。

つまりは放置して良いものではなく、何かしらの処置をしなければならない状況だった。カピ太郎の場合は生後1ヶ月経っていたこともあり、心臓の左心室に負担がかかっており、若干左心室が肥大化していたようだ。これも、あまりよくない状況なので、手術を受けて左心室の負担を低減しましょうと説明を受けた。

今回の手術では、脇の下を開いて実施するとのことだった。そこからが難しいようであれば、真ん中を開く手術に切り替えるとお話しがあった。

真ん中を開く手術の場合、臓器が空気に触れてしまうから、あまりしたくないような旨の説明があった。あまり、空気に触れずに脇の下からカテーテルでやるのがベストらしい。

輸血は確定であり、血液バンクからの血液を使うようだ。親族(父親もしくは母親)の血液ではダメかと打診したが、そうすると「GVHD」のリスクに晒されるので出来ないと断られた。

発症すると致死率100%のようで、それならば仕方ないが血液バンクの血液を使う事に承諾した。承諾したというか、納得した。

今回、2つの症状を同時に手術するのには理由があり、臓器を極力空気に触れる回数を少なくするためのようだ。

説明されていく中で自身の血の気が引くというか、かなり不安になっていった。

既にこの時点で、カピ太郎は様々な管が身体に繋がれており、点滴だらけだ。その姿は本当に見ていられなかった。

手術直前は全身麻酔をかけ、なおかつ複数の点滴に繋がれているので、かなり痛ましい姿になっている。

手術前に立ち会うと思うが、心しておいた方が良い。

手術中のリスクについて

一番記憶に残っているのは、「脳出血」の可能性があるということ。手術に一部の肩あたりの血管を切り取って、細くなっている箇所を太くするように縫合するため、一時的に血管を遮断して縫合しなければならない。何回かテストをして、縫合を開始するが、30分縫合中に脳出血が発生した場合は処置ができないような旨を告げられた。

脳出血のリスクに関しては、運要素も高いんじゃないかと感じた。30分という短い時間の中で出血を開始してしまったら、その時点で『死』を連想しかねない感じだった。

可能性としては、10%と書面には記載があった。執刀医の先生のお話しでは、数%の可能性。全く起きないと言い切れないが、限りなく低いと力強いお言葉を頂いた。

大動脈弓再建中の下半身血流遮断の影響として、心不全になった場合は非常に危険な状態になること。

心停止の影響として、傷害が強いと生命に関わる状態になること。

低体温下循環停止の影響として、脳神経。腎臓などの障害が発生する可能性があり、腎臓の障害が発生した場合は人工透析が必要となること。

リスクについて様々な事を受け、かなり不安になった。正直、一人でお見舞いに来た際には涙が止まらなかった。

リスクの説明時には夫婦で出席される方が良いです。

お互い、子供の心配で頭が正常に機能していないんじゃないかってくらい、心配という波が押し寄せてくる。

手術当日

当日は12時に病院に到着した。

そこから、手術開始の13時過ぎまでカピ太郎(点滴だらけ)を見守り、

絶食もしており、泣きたいはずなのに泣かずに僕たち夫婦を見てくれていた。

むしろ、子供から元気をもらっていたような気がした。

13時30分頃に手術室に移動。

ドラマとかの雰囲気とは少し違ったが、手術室の中には執刀医含め多くの方々が立っていた。

夫婦は手術室までの同席はできず、手術室より手前の隔離フロア入り口で息子とお別れをした。

手術は5時間くらいかかると事前に通達があり、食堂で過ごした。

正直、このとき程長い時間はないんじゃないだろうかってくらい時が進むのが遅かった。

万一、手術中に何かあったらどうしようと頭の中で何回も考えてしまった。

そして、18時頃に妻の携帯に病院から着信。

妻の表情から手術に何も問題ないことがわかった。そして、カピ太郎が待っているNICUへ。

人口呼吸器がつけられ、点滴も8〜9本繋がれており、かなり衝撃的な光景だった。

ただ、執刀医から手術が無事終わりましたと聞いて、この時ほど医者が神様だと思った事はない。

とても嬉しく、経過観察が必要らしいが、おしっこもこの時点で出ていた為腎不全の可能性も低く。

無事に手術が完了した。

術後の経過(2020年2月28日時点で更新)
大動脈縮窄症については、成人(18歳)に成るまでに定期的な術後の経過観察が必要。間隔は、まだ新生児ということもあり、2~3カ月おきに経過観察をする流れでした。主に、血流の速さをエコーで検査して変化ないかを診察していきます。身体が大きくなるにつれて、通院の間隔を半年に一度にしていくようです。

 

 

 

 

 

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